あとで聞いた話によると、別れてすぐ日は沈み、
雨が降り、やがては雪に代わり吹雪きにまでなったらしい。
そしてしまいには雷まで発生し、
さすがにこのときは本気で死ぬかと思ったそうだ。

よって六甲ゴルフ場辺りからは、車道歩きをせざるを得なかったのだが、
最後が車道歩きになったとしても56kmを歩き通したことに違いは無い。
その偉業は称えられてしかるべきだ!

というかあの状況で、摩耶山から縦走を続行した
気力がすごすぎる。

体力、コースの研究、その他足の具合、
いろいろな状況があったと思うが、
僕になくて、彼らにあったもの、それは
最後まで絶対にあきらめないという気持ちだったと思う。
今回の挑戦、僕には最初からモチベーションが足りていなかった。
そして、低山をいくつも越えていく登り方にも慣れていなかった。

年末年始の同窓会等によって、
山への情熱が少し薄れ気味だったことも否定できない。


しかし今回の失敗により、今年の目標は決まった。
再び火がついてしまったのだ。

六甲全山縦走リベンジ!
縦走に失敗したI村さんと僕の帰りの電車の話題は、
いかにして、トレーニングし、リベンジを果たすかで持ちきりであった。
気力も不足していたが、脚力も明らかに足りないことがわかったので、
とりあえず地元の足立山、小文字山を2セットからスタートだ!
いや、やはり皿倉〜牛斬りの往復が出来ないと
六甲縦走はできまいて・・・。
そんなことを語り合いながら帰路についたのだった。

今回宝塚にたどり着いた2人も、意外に残りの3山を
残したことが心残りらしく、再挑戦には意欲的なようだ。

足を治し、きっと、
きっとまた戻ってくる。


ちなみに、2人が23時ころ、宿に戻ってきたとき、
僕は酔っ払って爆睡してしまってましたとさ。

(おしまい)